クマの落とし物

サイトの設置, 必要な資材の購入など、ふたを開けみれば余りにも多くのやる事を少しずつ進めています。



新しい事を始める時はいつもワクワク感とともにそれ以上の緊張感がありますが、少し長期的な目で考え、世界にも誇れるサイトをきっちり立ち上げたい。

幸いなことに、色々な方に協力いただくことができそうで、多方面から雪解けの早まりによる森林への影響を評価できるプロジェクトになりそう。が、まだまだ人手が足りない.... 

フルスロットルでがんばらねば、と思いつつ、フィールドを言い訳にせず、書く方の時間もきちんと確保できるリズムでやっていかなければな、と思う次第。

そんな調査中の1コマ。
サイトに良さそうな場所を探して森を歩いていると、良さそうなサイトのど真ん中にこんな灰色のものを発見。





どうもいつも見るベチャーっとしたのと違うのではじめは分からなかったのですが、こんなにでかいものを落としていくのは、奴らしかいません。よく見れば、爪の跡まではっきり残っている足跡も。



よくよくみるとシカの骨とか毛が入っている。後で聞いてみるとどうもこれがこの時期のうんこが灰色になる理由らしい。

糞の分解実験、面白そうではあるんだけどねーと思いつつ、一人、森の中で大声を出しながらあるいていました。
学生時代、日高や知床の山の中で何度も見かけた(そういえば、吠えられたりもした)クマ。

長い間、北海道から離れていたせいか、妙に怖がるようになっている自分に気づきました。
どっちの心理状態が正しいのかはわかりませんが。

今週末は雨。山の方では季節外れの雪さえ降っている様子。

行き詰まっていた論文に手を出しつつ、札幌で見つけたこんな本を読んで先人の知恵を拝借。
自分が森に近い場所で生活しているのを、改めて感じています。

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奥立岩

日曜日は、かっつん夫妻と奥立岩へ。
気持ちのいい陽気。7分咲きほどのエゾヤマザクラの下で今シーズンの登り始めをしました。



乾いた風の軽快さとは対照的に体は重い。






 
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食欲の春

今年もこの時期がやってきました!
って、しばらくぶりなはずの北海道の春ですが...花を見ても春は始まりません。やはり、これ↓



北海道の山菜の王様、というほどレアでも無いので「切り込み隊長?」ギョウジャニンニク食べないと。

「春は見るもんじゃねー、食うもんだ!」とは昔、誰かが言ったとか言わなかったとか。

近所の山でごっそり、太くて美味しいのをゲット。



↑こちらとある近所の山のネギ畑。ねっぷ、はんぱねー。
強度の人為撹乱に晒されている札幌周辺とは、太さも密度も桁違い。

チジミにしたり、スープにしたり。
余った分は定番のしょうゆ漬けと、味噌漬けにもチャレンジ。



これをアテにして飲むビールがまた...
今週は私、ニンニク臭いですが、ご勘弁。
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論文:ハイスループット シークエンシングと顕微鏡学的手法では土壌中の原核生物群集を調べても結果が異なる

アビスコの土壌サンプルを用いて行った以下の共著論文が受理されました。
筆頭著者の潮さん、お疲れさまでした!

Ushio, M., 
Makoto, K., Klaminder, J., Takasu, H., Nakano, S.-I. (2014) High-throughput sequencing shows inconsistent results with a microscope-based analysis of the soil prokariotic community. Soil Biology & Biochemistry.



私自身はフィールド調査などをお手伝いしたに過ぎませんが、土壌微生物学の分野でみんな薄々思っていたNGSの不完全さを別の顕微鏡学的手法との比較から示唆した論文で、今後、沢山引用される論文になると思います。

うっしーにはいつもいつも刺激をもらいます。
これからも宜しくです。

また、北極にも行きたいな〜。でもその前に、手元に抱えている自分の論文(達)にケリをつけないと...
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かけ流れる春

2週間前の主役はヤナギたち。
まだ地面は真っ白で、遠目で森を見ても枯れ枝ばっかりなのに、はやばやと芽をふくらませはじめる。



1週間前はハクチョウ。
家の上を渡っているのか、その鳴き声で目が覚める朝もあった。

群れになったり2羽だけだったり。でも、行き先は必ずしも北ではなく。



今は、キタコブシ。
森の中にぽつんぽつん。国道沿いのお宅の庭にどでーん。
まだやってこない桜の花の代役をこなしている。
以前、友人が言ったー「コブシの花はちり紙みたい」

そしてそろそろギョウジャニンニク。

春はかけ流れていく。
もの凄いスピードで。
ヤナギたちの足下を流れる雪解け水のように、ごうごう、と。





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横浜より

先週、横浜国大の森研究室の皆さんが、遠路はるばる音威子府まで来てくださりました。

滞在中は、今後の共同研究の可能性などを話しながら北管理部の吉田研の皆さんと一緒に雪解け時期の道北の森を歩きました。



初めて一緒に森に入る人と歩いていると、また違った視点から山を見るきっかけをもらいます(雪の上のトビムシの多さに驚いたりw)。

森を回った後は音威子府スペシャルセミナー。

森研究室のみなさんに群集集合則から系統的多様性、生物間の間接的な相互作用、物質循環などなど、幅広いテーマの話題提供をしていただきました。北3林(雨龍研究林、天塩研究林、そして中川研究林)のスタッフ、学生も多数集まり盛り上がりました(もちろん懇親会も)。



こんな風に色んな方が訪れてくれる賑やかな研究林にしたいなー、と焼酎を飲みながら思いました。

ほんと遠い所、ありがとうございました。
今後もよろしくお願いします。

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北海道北部を拠点に森林の研究をしている小林真があちこち歩き回って考えたこと・見たものを紹介するページです。 Keyword: 樹、土、ミミズ、北方林、ツンドラ、バオバブ、登山
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