24日からはじまった知床調査。
知床財団のみなさんや共同研究者の方達のおかげで、無事に予定していた作業を全て終えることができました。
↑2つ前の記事の写真とくらべると、低地は大分青々と、山は黒々としてきているのがわかります。
色々と見て、感じたので、本当は横浜に帰りゆっくり思い出しながら書きとめたかったのですが、帰った翌日から島根へヤスデ調査という事で、今のうちに民宿の部屋でざーっとキーボードをたたいています。
今回は隣の研究室の森さんが主宰するプロジェクトに参加していました。詳細は省きますが、深刻化するシカの食害が森林の生物多様性や生態系機能に及ぼす影響に関する研究です。
↑知床にはあちこちに鹿策が設置されています。
参加したメンバーは一緒に仕事をするのが初めての人ばかり。
植生、リター分解、トビムシ、生態系機能、種多様性、群集生態学...と、コレまでになく他分野の人達とフィールドへ出て作業する中で、知識面で色々と勉強になることが多い時間でした。
また、今回おこなった調査地設定は細かい部分とBig Pictureの描き方がものをいう作業。各分野の第一線のたちがどんな風に考えてデザインするのか、対象生物が異なる研究者間で気になってくることが異なるのをどう折り合いつけて共同調査区を作っていくか、机上では学ぶことができないことをたくさん垣間見ることができました。
関西系の人たちが多かったおかげ(性?)で、毎日賑やかな調査となり、アメリカから初めて日本に来ていたふぉれすと•いずべる氏は「日本人は口をこんなに動かしながら手をうごかすのか」と勘違いしたことでしょう。
笑いの絶えない毎日の後、一人残ってイングロースコアを埋めている間は妙に寂しく、ヒグマの恐怖も混ざって精神的に結構きました...
↑三匹のクマちゃん
でも、皆さんいる間に夜遅くまで(妙にハイテンションで)土篩を手伝ってくれたおかげで、
予定していた数のコアを設定し終えることができました。
数ヶ月前から森さんと仕込んできたネタ、これは絶対面白い。
まだはじまりだけど、納得いく設定ができている。
今後、結果が出るのが楽しみです。
知床連山をバックに。