土曜日の深夜、帰国しました。
いや、よくわからないうち、というのはウソだ。
KirunaーStockholm,ー北京ー上海と来て、
上海での乗り継ぎ便の出発が遅れたせいで、成田に降りたのが10時半。
この時点でAbiskoをたって27時間が経過していた…。
横浜行きシャトルバスの最終便も行ってしまい、
京成線、京浜東北の終電を大きな荷物を抱えて乗り継いで横浜駅までたどりつく。
サンプルを置きに横浜国大についたのは夜中の2時だった。
時差ぼけでさえない頭と、あわただしさの中でまともに食べてない腹をかかえて大学近くのガストにいけば、自分と同い年くらいのオトコの人たちがバハムートだなんだと熱く語り合い、つっぱり系と呼ぶには今風すぎるアンちゃんたちは子供のころのいじめについて語り合い、花火大会でもあったのだろうか、浴衣をきてよそよそしく合コンのつづきをしているひとたちも。
外は蒸し暑く、
部屋の中にまで、まるで外にいるかのような勢いでセミの声が聞こえてくる。
充実した3週間を過ごして、もう夏は終わりかと思っていたけど、
日本の日常、夏を目の当たりにしながら、まだまだ夏真っ盛りなのだと思いしらさせられる。
そう、3週間。
あっというま、というほどあっという間ではなく、内容の濃い時間だった。
2つのプロジェクトは(少なくとも1つは)、ぼやっと出てきた結果にも満足しているし、
あとは論文書くだけ体制までもってこれた。
冬の温暖化実験プロも、散々議論してようやく動き出す所までもってくることができた。
SBBに投稿中の論文(自分はLast authorだけど…)から返事が来て
Minor revisionとのこと。
Abiskoを訪れていた世界のトップを走っている研究者なくせにいい奴らとも話をしながら、
駄目だ、甘い、なんて言ってる暇があったらいいことやれよ、
ということにシンプルでいたい、と思った。
変わらず友人でいてくれる仲間達のありがたさを思った。
本当に自分は友人に恵まれている。
みんな、日本にきたら、みせてあげたいものが一杯ある。
ガチンコで議論をしながら面白そうなメンツでプロジェクトをはじめられたこと、
最後まで悩みながらもサンプリングを終えることができたこと、
世界の中でのどこでもない、ただ旅をしていたのでは決して得ることのできない、
でも一箇所にとどまっていてもできない特別な場所をもっていることを実感できたこと。
それらは僕を少し成長させてくれた。
充実感たっぷりの顔で、
お世話になった人たちに、たくさんの「See you again」を言って、
2012年、夏、Abiskoを終え、
いよいよ2012年富士山へ、また、歩き始める。
一部の写真はScott Wilson撮影。
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