Melkefjellet

 
Abisko周辺には雪がない。しかも風は強そうだ…。というわけで週末は
ノルウェー北部のMelkefjellet(めるけふぃえれっと)という山まで滑りに行ってきた。


Abiskoからは車で1時間半ほど。
フィヨルドやその上にそびえる鋭鋒を見ながらのドライブは楽しい。

BrejkvikからE6をTromso方面に北上した所にあるLapphaugenという集落から入山。


予想していたよりも天気はよく、時おり青空も見える。
下部は緩斜面で登りやすい。振り返ればロフォーテン方面の山々も見える。






Co900mくらいのところで北尾根に出ると風が強くなる。
おにぎりを食べながら一休み。

ピークから直でDrop inできそうなBowは、雪があまり積もっておらず岩も出てて諦め、Co1100mくらいから滑りはじめる。
旭岳のようにピークから便座状(?)に伸びた2つの尾根の真ん中の沢がいい感じ。


↑体が…もう、全然ダメ…。でも…楽しいっ!Photo by たいらー。


雪は深く、軽くないものの、その分、ばびょーんって返ってくるので、
跳ね返りを楽しみながら滑った。






最後まで天気が悪くなる事もなく、終了ー。
Great。

思い出し笑いが止まらない。

よい感戻しになった。


帰り道、車の窓越しにReindeer達をながめながら、ラップランドだなーとしみじみ。

家に帰ってビールでカンパイ。至福。

Posted by makocchi-1129comments(2)|-

選ぶこと。

 
あっという間に1週間が経っていました。
気づけば2月ももうおしまい。帰国までの時間がどんどん短くなっていきます。

絶対に終えられない量のやるべき事・やりたい事。
うまく選べないでいても、時間だけはどんどん過ぎていきます。

自分は優柔不断なので、こんな時びしっと「やるべき事」
を選んでいけるような人になりたいなーと、いつも思います。

選べる人っていうのは、物事に優先順位をちゃんとつけれるのもだけど、
どっちともいえないどちらかを選んだ後に
それを選んでよかったなと思えるように生きれる人なんだと思います。

自分は欲張りなので「せっかくなんだし」という言葉に踊らされて
あれもこれもやってしまおうと思ってしまいます。
欲張り貧乏…。

でもそれで息がつまって、効率が悪くなっては元も子もない。

ある日、ふとサウナでレイナーが「Makoto, いつでも、全部は選べないんだ」
と言ってくれて、なんだか肩が軽くなった気がしました。

仕事の合間、集中が切れた時には少しずつ本を箱に詰めたり、いらない文献を捨てたり、
朝、家を出るときには古雑誌やごみをだし、
ちょっと気合いが入ったときには、棚のカオスゾーンを1か所片付ける。

帰りたくないなーって、本気で思える。
そんな場所に出会えてよかった。

そんな場所にいれたからこそ、
また前をむいて、次の場所に進んでいける。

迷っても、間違っても、寂しくっても、
自分は前を向いている。

そう思いながら、時には思いこませながら、
つなぐように生きていくのが大事なんだと思う。

さてさて、でも、やれるだけやりますよー(やっぱり)

久しぶりに最近聴いているのは、これ↓

まだ若い。



Posted by makocchi-1129comments(0)|-

北極的寿司宴

 
というわけで土曜日、Abisko SUSHI Partyが開かれました。

「生魚食べてあたっても自己責任ねっ!」

という脅しにも関わらず、
なんだかんだで40-45人くらいが沢山の酒を持って集まってくれました。

村人の半分くらいですね。
今のところ空き巣に入られたという話は聞いていません。

自分で釣ったArctic charrで寿司を!と思ってはいたのですが…
時間がなく結局、AnnikaとThomasがとってくれたのを恵んでもらったり、
Narivikで買ってきたものを使いました…。


準備はTylerとNoela、Laurenzが手伝ってくれました。


↑はじめて味噌汁をつくるTyler。その量、15L...。
普通の日本人でもそんなに一度に作ったことある人少ないよ?


↑卵焼き担当のNoela。


↑サーモン担当のLaurenz。

人数が人数だけに、全員分握るのは無理だろうという話になり、
ビュッフェスタイルにしてしまいました(笑)


要するに手巻き寿司です…。ま、いっか。

Side-dishとしては、ホウレンソウのおひたし、
ワカメと大根のハリハリサラダ、イカと大根の煮物、
名前のわからない魚のネギ味噌焼きを作りました。


みんなみんな来てくれて、なんだかとても嬉しかったです。

こないだ帰国した時に買ってきた一升瓶をもって、
おちょこ(がないのでウォッカグラス)に注いでまわっていたら…

「これがやりたかったんだ!」と言いながらいい感じによっぱらってきて…



ここらへんはまだ大丈夫ですが、後は写真がありません。

炭素蓄積が−!!とか、
次どこ滑るよ?登るよ?ってな話をしてたら夜は更けていき…朝が来て…

翌日は、例のごとく、みんな「あれ」です。

ビール、ウイスキーに日本酒の組み合わせはマズイということを
よく解ってもらえたPartyでもありました。

3日過ぎた現在、頭を痛めた人はいたものの腹を壊したという話はでていません。
こうして、Abisko壊滅の危機は去ったのでした。

いろんな人に助けてもらってGreatなPartyになりました。

帰国まであと丁度1カ月。
やっておきたかった事を1つできました。

このPartyの思い出と一緒に、
みんなの記憶のどこかに自分が残っていってくれたらいいな。
Posted by makocchi-1129comments(7)|-

Abisko周辺の氷爆

 
書き忘れていた氷の紹介。

アビスコ周辺には、Abisko Canyonの奴以外にも幾つかの氷がある。
スケールは物足りないけど、半日だけ体を動かしたり練習するにはちょうど良い。

1. Kurvan (くーるばん)


AbiskoからBjorklidenに向かって数キロすすんだところにある。
道を作るために切った岩にかかっている滝。
高さ10m, 横幅100mほどに渡って70-90度の滝が何本もできている。
お好みに合わせてあちこち登れる。

道端なのでアプローチ0。
氷の上には木もあってトップロープのSettingも可能。

2. Stordalen (すとるだーれん)

AbiskoからKirunaに向かって10kmほどのところにある。
車道から鉄道を挟んで南側の壁にかかる滝。
2ピッチのゆるーい滝で幅広の滝の左右の端が主な登攀対象。

1ピッチ目は、始め5mの氷の後に雪壁、10m−70度の氷で最後に雪壁。
60mいっぱい使う。終了点はスクリュー。場所を選べばブッシュでもとれそうだけど、
それだと3ピッチになってしまう(通常は3ピッチに区切って登られてる)。

2ピッチ目は、始め10mの垂直の氷、後、ゆるーい段差状の氷で60m一杯使う。
こちらも終了点はスクリューで下りはアバラコフ。


↑2ピッチ目の出だしの氷。

3. Njulla (ぬおーりあ)

同名の山の北壁にある滝。車道からも見える。
Kurvanのちょっと先にあるParkingに車を止めて30分ほど山を登る。

樹林限界の少し上に滝がある。40m、1ピッチの滝が3つくらい。

70度−75度と緩め。終了点はスクリューで下りはアバラコフ。



↑風が…。強すぎて、もう…だめ…の図。

いつものごとく登り切れなかったシーズンだったけど、
ようやく雪が降ってきたのでこのあたりで店じまい。
Posted by makocchi-1129comments(0)|-

夕空にかかる虹

 
最近、オーロラのでる時間帯が少し早い。

普通は夜の9時から明け方の2時くらいまでがゴールデンタイムなのだが、
今日など5時からではじめていた。

日も伸びたため、まだ南の空を中心として空全体があかるいが、
ぼんやりと北の空に出ている。

はっきりとしない分、オーロラかどうか少しわかりにくい。
細く弧を描いてでたときなどは、夕方の空に虹がかかっているように感じたりもする。

鮮やかな色をした細い帯が小刻みに激しくゆれるダイナミックなオーロラもいいけど、
そっと村の風景としてかかっているのも悪くない。


↑我が家とオーロラ。
Posted by makocchi-1129comments(0)|-

寒波が去って

 
かれこれ一週間くらい続いていた寒波もようやく緩んで、
電車の運休で足止めされていたカブが南へ旅立っていった。


↑いい感じのオーロラが見えたのは、結局、初日だけ。

滞在中は、凍った湖でのスケートにはまってほぼ毎日通っていた様子。

昼休みに何度か一緒に滑って、氷でできた小さな島の上でランチを食べたりした。



休日にはJokkmokk(ヨックモック)のサーミ・マーケットにも行った。



Jokkmokkでは、−37℃、息をすうとむせるような寒さの中、Reindeerレースを見た。

ただでさえ「うつろな目」をしたReindeer達が
白い息を吐きながら走らされている様子は…何とも哀愁が漂っていた。


Jokkmokkの博物館ではサーミの人たちにも「クマ送り」の文化があることを知った。

あちこち旅をしたり、いろんな経験をしてきたカブの話を日々聞くのは楽しく、
同じ年のころの自分とダブらせたりもしていた。

まだまだ旅は続くようだけど、良い旅を。

さて、ちょっと寂しくなったがそうも言ってられない。

気づけば帰国まであと1.5か月。

終わりが見えないとおもったサンプル処理は大分目処が立ってきたけど
論文を仕上げる、様々な書類書き、家の片づけ、荷物の発送、あちこちへの挨拶、
Kirunaに行って銀行を解約+貯金をおろす e.t.c やるべきことは沢山…。

来年からお世話になる方たちと計画も練りはじめ…。
色々考えるのは楽しいけれど頭がぱんぱんしてくる。

更に行っておきたい山・登っておきたい氷もたんまりある。ぎゃー。

やらなきゃいけないことの多さに焦りそうになるけれど、
1つ1つ、こなして行くしかない。

まずはお世話になったAbiskoへの挨拶!

とうわけで…


を開催です。D3の時の日本酒100本祭りといい、
自分、どこにいってもいくつになってもやることは変わりませんね。

85人って村の人口としては少ないけど、Partyを開くぶんには結構な人数だよなーと
他人事のように思ったりする…。さて、村民の何割がきてくれるか。

さてまずは…釣りにでもいきますか。

Posted by makocchi-1129comments(8)|-

さっぽろの皆様へ・日常のあいまの、ちょっと息抜きに。

 
来週、友人が札幌で絵の個展をひらきます。



大通り近くのようですので、仕事の合間やお買いものの際などにぜひとも。

いかんせん、自分自身で作品を見たわけでないので
何かコメントできるわけではないのですが

おススメです。
Posted by makocchi-1129comments(2)|-

冬の折り返し地点

 
強い寒気をともなったシベリア高気圧がスカンジナビア半島に居座って、
天気が好い代わりに−30℃以下の寒い日々が続いている。

気温が低いと見えやすいオーロラ目的の人たちには嬉しい状況のように聞こえるけど、
寒すぎて電車が運休してしまったりでなかなか大変そう。

いかんせん、我が家の前を通る電車は世界で最北の鉄道…それもまたやむなし。

アビスコに太陽が昇って1週間。
1日1日と目に見えて陽の光のあたる範囲が広がっていくのを見るのが面白い。

山に囲まれているアビスコ。

はじめは南の方角にある山と山の間の一番低いところからしか見えなかったのだが、
今では幾つかの枕部から太陽が顔を見せるようになった。


一日一日、トルネトラスク湖を挟んで南側から、
湖氷の上を光の端が北側のアビスコに向かって渡ってくる時間が早くなる。

これまで陽のあたっていなかった大地の中に、ぽつん、ぽつんと、スポットライトが当たったように明るい場所ができる。

太陽が高くなっていく速さに圧倒されつつ、あと半年もしないうちに太陽が沈まない日が来ることを考えれば、それくらいのスピードでないと間に合わないんだろうな、と妙に納得する。太陽が帰ってきて、まだ冬は折り返し地点を過ぎたばかりだけど、北極圏ではそんな風にして冬が確実にある終わりに近づいているのを感じる。

暖かい日に芽吹く木々、その足元で溶けた雪から顔を出すコケモモやガンコウラン。
それは待ち遠しい風景なのだけど、心のどこかで、そうして冬が過ぎ去って行ってしまうのを名残惜しく思う気持ちがある。

太陽の光は、冬芽を包み寒さから守るりん片を通り抜け
その中の芽に幾分か届いているらしい。

雪があまりつもっていないところでは、
光は雪を通り抜け、冬の間もその下の植物にも届いているという。

見た感じはまだ、白と黒ばかりの風景の中でも、
そう遠くない春にむけて着実に何か変化が起こりはじめているのだろうか。

Posted by makocchi-1129comments(0)|-

いけずー

 
投稿していた論文の審査結果が返ってきて、

「今のままの貴方じゃだめだけど、
 もう少し男を磨いて出直して来たら、考えてあげてもいいわ」の刑。

「もう、どっちか、はっきりしてくれー!」

というのは仕事も私生活も同じ叫び…。

嗚呼しかし、たとえ無理だとわかっていても、
馬鹿な漢のやるべきことは1つだけ。

そんな2月の始まりです。
Posted by makocchi-1129comments(2)|-
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
26272829   
<< February 2012 >>
RECENT ENTRIES
RECENT COMMENTS
ARCHIVES
RECOMMEND
顎ろぐ
北海道北部を拠点に森林の研究をしている小林真があちこち歩き回って考えたこと・見たものを紹介するページです。 Keyword: 樹、土、ミミズ、北方林、ツンドラ、バオバブ、登山
PROFILE
LINKS
OTHERS
template by msrbn