今週は火曜日から昨日まで、朝から晩までぶっつづけ会議。
僕の所属している『Climate Impact Research Center』には、
植物生態学, 生物地球化学, 陸水学, そして日本ではあまり馴染みのない『古生態学』と
いろんな分野を研究しているメンバーがいる。
新しいHP:
http://www.emg.umu.se/english/research/circ/でも、そのうちの半分くらいは、普段は900km離れたウメオ(大学の本部)にいて、
実際にAbiskoに常駐しているのは、自分を含む残りのメンバーだけ。
で、みんなそれぞれ勝手に、もしくはあちこちの共同研究者とプロジェクトを展開している訳だけど、せっかく同じ組織なんだしCIRCの中で、もっとコラボして面白い研究して、論文書こうぜ!
というのが今回の会議の趣旨。
事前に、妄想レベルで考えている共同研究のプランを考えて置くように言われ、
初日は、今やっていることと、妄想的コラボレーションの可能性を各自プレゼン。
+人の少ない、ここ北極圏でScientificな環境づくりへ向けて、何ができるかについて色々・・・。
『結果の図ができたら、ノリノリ気分でコーヒーたいむへ持っていこう!』 が1つの結論。
2日目は、初日のプレゼンの中から "ぼやっと" 見えてきたコラボグループごとに分かれて、
研究すべき疑問点の列挙、その中からEffortを裂くべきトピックの品定め、
今使えるグラントとそのサイズ・これから出せそうなグラントの確認、
具体的なプラン、トピックごとのAuthor決めなどの話し。
大事なのは、近い研究をしている人同士でテーマの奪い合いにならないことなんだけど、
その辺りのルールとか、テーマのすみわけなど倫理的な点についても
Senior Researcherから体験談を交えた体系的な話があったのは、すっごい為になった。
『Respect and Trust』 が1つの結論。
午後は、チームを変え、同じことをもうワンセット。
今度は、フラックス+水の中のことをやっている人たちと。
最後の日は、Review論文を書こうかという話+現在進行中のプロジェクトチームごとに分かれて
でてきた成果のまとめとか、近々、どう纏めていくか、追加実験をするかなどの話。
自分は、この夏の調査結果、秋から仕掛けていた実験結果を見せてDiscussion。
予想とは正反対の結果だったけど、手持ちの結果で論文まで持っていけそう。
上手く行けば、最近できたナチュレの弟誌への投稿を狙った実験だったけど、それは難しそう・・・。
日本ではPDの人達も、その辺りの雑誌に出し始めている。
そういうところに、少なくとも投稿することができる(気になる)ネタをやりたい。
3日間、夜は研究所内の通称 『ツンドラBar ↑ 』 での酒を交えつつ、
普段しているような具体的な研究結果の話だけではなくって、
こういう、研究を進める上でのストラテジックな話がとことんできたのはスッゲー為になった。
みんなで、
『面白い研究して、面白い論文を書くにはどうしたらいいか?』
を、純粋にひたすら話し合う。めっちゃ疲れたけど、とてつもなく貴重な時間でした。
スウェーデンの仲間たち
(photo by Peter and Tyler from CIRC Home Page)
↓ おまけ。こんな所長(!)がいる研究所に万歳。