2016年から2017年へ。

今年一番の寒波が北海道を襲い、ここ問寒別でも朝から除雪車が動き回っている。

シーズン初めのドカ雪にも関わらず、その後は雪がふらず平年以下の積雪量か?と思っていたが、地元の人がよく言うように「結局最後は帳尻があって例年並みになるんだ」ということだろうか。

 

新年になって2週間たってしまったが少し2016年のことを。何よりも大きかったのは、初めて学生が研究室に配属されたこと。そして海外からの学生/研究員も数ヶ月ずつ滞在してくれ賑やかな1年だった。学生たちは自分では思いもしない結果の示し方、考察をしてきて(ときどき的外れでもあるんだが笑)、一緒に研究していると一人でやるのとはテーマの深め方、幅の広がり方も段違い。成果のいくつかはまとまりつつあり、学生たちの論文が発表されはじめれば、研究室も少し軌道に乗り始めるというところだと思う。

 

一方で、自分が筆頭の論文は余り書けなかったのが大反省...。「論文書きなさい」というなら自分はそれ以上書かねば。今年は、朝晩の時間を有効につかって、今年がプロジェクト最終年となる雪解けの論文や、進めているメタ解析の論文をまとめたい。

 

遠路はるばる研究林を訪れてくれた研究者も多く、一緒に山に行って専門外の話を聞けたり、色々な調査の仕方を見ることができたのが面白かった。来年もそんな年にできたらいいな、より多くの方に利用してもらえるべく精進したい。今年こそは研究林Tシャツ作りたいな...←そこ?

 

 

 

 

プライベートでは、結婚後1年ちょっとが過ぎて、何となくしっくりしてきたというところだろうか。相変わらずの別居生活ではあるけど自分たちなりのペースで楽しめていると思う。

 

山の方は、フリークライミングによく行った。そのおかげでシーズン始めに目標としていたルートも登れた。山で難しいルートをトライする上でもフリーの力は役立つ。今年の目標はずばり「月の石」。でも、山勘や体力は山に行っていないと衰えてくる気がする。この岩を登って、最終的にはどんな山をやりたいのか。そのビジョンも持ちつつ、今年は、山とフリーのバランスを考えながら登って行きたい。年末はかみさんと台湾へクライミングツアー。沢山のルートが登れ、現地の人たちとも仲良くなり、見たことの無い美味しい料理も色々たべれて満喫した。

 

 

 

 

今年も宜しくお願いします。もっとブログも更新します。

 

 

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松本へ

信州フィールド科学賞の授賞式と記念講演会に参加するため、松本に行ってきました。

講演会には、山好きそうな一般の方も沢山きていただけました。

少しでも、北方林や北極圏の山で起こっている変化を伝えることができていればよいのですが。

 

 

終日快晴で、山の先っちょだけが白く雪化粧したアルプスの山々を楽しめました。

松本は山も近いし、街のあちこちに古い歴史を垣間見える建物があったり、とてもよい場所ですね。

 

食べ物もお酒も美味しいし...

 

 

滞在中は、今年から信州大学で勤務されている牧田さんに色々とご案内いただき、道中で研究についても熱く語ることができました。

今後とも、宜しくお願いいたします。楽しみなコラボレーションです。

 

 

飲み会では、岩田さんともフェアバンクス以来の再会!

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ミミズの冬越し

しばらく更新しないうちに、気づけば問寒別も雪景色。今年は例年になく雪の訪れがはやく、スキーを新調しました。

今年は何回くらい山スキーにいけるかな...。

 

今期のフィールドを店仕舞いとする前に、苗畑で今年最後の実験を仕掛けました。

 

 

 

 

セミョと一緒にミミズたちを土に埋めます。凍らず冬越ししろよ〜。

 

また春に会いましょう。

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CIRCのHPにて

Umea大学•Climate Impact Research Center (CIRC)のHPで、私たちの調査風景の写真が使われています。

 

 

ワスレナグサの描かれた帽子、アンカレッジの市場で格安で買ったけどお気に入りで長く使ってます。

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Abisko再始動

随分前のことになってしまったけど、この夏のAbiskoでの調査について。

 

 

稚内空港から最寄りの空港があるKirunaまで24時間、準備の慌ただしさが終わったと思ったら複雑な感情が湧いていた。

 

見慣れた高山植物が咲き、何種類もの甘酸っぱいベリーが実るあのラップランドで研究を再開できるという嬉しさと、わざわざAbiskoに行くからには挑戦的なテーマをやらなければという気持ちが入り交じった気持ち。といっても最後にAbiskoを訪れてから4年、自分が思ったほど時間が経っていなくて驚く...。

 

 

Abiskoは、アラスカのToolik lakeと並んで北極圏研究の拠点であるにも関わらず、まだ日本の研究者はほとんど入っていない。日本人にはアラスカやスバールバル諸島の方が人気だ。「Abiskoは自分だけの場所であってほしい」という感情がある一方で、色んな専門の日本人と、基礎知見が積み重なった研究サイトでやるからこそ「巨人の肩の上に立ち」問う事ができる挑戦的な生態学的疑問に取り組んでみたいという気持ちを持つようになった。今回はそんな思いを胸に、北大、横国大の若いメンバーといつものScottと、ツンドラからの温室効果ガスの放出量などについて調査をしてきた。

 

 

Abiskoは変わってしまったところも沢山あったけど、驚くくらい僕の事を覚えていてくれて、道ばたでばったり会って、

 

「Makoto!!!!!!?You なんでここにいるんだYo!!!?」

 

ということしばしば。決して言い過ぎではなく、村中が歓迎してくれた。

 

住んでいた頃と名前が変わっていた村唯一のスーパーマーケットでフィールド調査へ向けた買い出しを済ませる。

 

相変わらずの品揃えの悪さだが、絶対に調査に持っていきたいと思っていたアンズタケの粉末スープは手に入れる事ができた。

そういえばこのスーパーも9月には閉店してしまうと聞いた。車をもっていない人達は、これからこのどうやって食糧を調達していくのだろう。

 

みんなのザックにキャンプとサンプリングの道具を選り分け、7時間のトレッキングにて調査地へ向かう。

Betula pubescensの森を抜け、樹林限界を過ぎると視界が広がる。

小雨が降ることもあったが、霞がかったツンドラの山々が、氷河に削られてできたU字谷に雄大な雰囲気を与えている。

 

 

 

ベリーを頬張ったり、スコットによる植物学講座を受けたり、小川の水を飲んだりしながら目的の氷河の後退域まで。

 

 

テントを設置していると、冷たい雨が降ってきたので、小さなテントにぎゅうぎゅう詰めになって夕飯を作る。

この先の天気も思いやられるが、肉団子入りのパスタで体を温めて寝袋に包まる。

 

 

夜は大分冷えて、よく眠れなかったが、日中、空は晴れ渡り、絶好の調査日和となる。

 

 

昔の記憶を呼び戻しながら遷移段階の異なる植生を回り、サンプリングをしていく。

 

ほんの5mmほどの"樹高"のヤナギ -Salix herbacea

 

ツンドラへ来る事自体がはじめてだという辰っちゃんは、Witに富んだ鋭い突っ込みと丁寧な作業で調査を支えてくれた。

 

氷河末端に立つ

 


中々ハードな調査だったが、無事に予定していたサンプリングやチャンバーの設置は終了。

 

夜は晴れたので外で飯をつくる。高い山がなく、遠くまで見渡せるラップランドの雄大な景色のなかで仲間と食べる飯は格別だ。

軽量化してウイスキーを持ってこなかったのが悔やまれる...。

 

Copyright: Shinichi Tatsumi

 

 

この日の夜も冷えてよく眠れなかったが、翌朝、テントを開けてびっくり。

 

 

 

 Copyright: Scott Wilson

 

 

 

 

「メリー クリスマス」

 

 

 

 

スコットのテントから半分笑いが混じった声が聞こえてきた。

 

真夏に一面の雪景色である。

 

 

うーむ、Extreme。入山前は曇りの予報だったが、ここまで変わるとは...。ネタとしては面白い。日頃の行いを疑いたがる...。いや、むしろこの特殊な状況をうまく活かしてしまえないか、と思うが、この状態ではそもそもの目的である「夏」の状態のガスフラックスは測れなそう...。

 

 

帰国前に実験室で捌いてしまわなけべらならないサンプルが大量にあるので、ヘリコプターにて一旦アビスコへ帰り、また天気が回復した頃に訪れる事とする。

 

 

薪を割り、サウナに入って体力を回復し、みんなに手伝ってもらいひたすらサンプル処理をする。

素晴らしいチームワークで朝から晩までみんながフルに働いてくれたおかげで、膨大な数のサンプルをばっちり処理できた。

 

 

ハードワークのおかげで帰国前日に少し余裕ができた。夕方から研究所の同僚で友人でもあるトーマスの家にお呼ばれし、離れていた間のこと、これからのことを語り合う。

 

 

時間は経った

お互いに変わった事もたくさんある

 

でもこうして面白い研究を、良い仲間と、美しいフィールドのなかで変わらずやり続けて行けたら、それ以上何が必要かな、そんな風に思った。

 

See you again, Abisko gang.

 

一緒に調査をしてくれたみんな、変わらず友人で居続けてくれているみんなにありがとう。

 

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信州フィールド科学賞

2016年度•信州フィールド科学賞を頂けることになりました。

 

この賞は、信州に限らず山岳地におけるフィールドワークを基本として研究している若手の研究者を対象としたものです。

「周極域の山岳地における植生遷移と炭素循環 -気温上昇への応答に注目して-」という研究課題で受賞しました。

 

これまで一緒に山に登ってくださった沢山の皆さんのおかげです。ありがとうございました。

これからも山に登り続け、土を堀り、植物を観察し、山の自然•生物の面白さをお伝えしていきたいと思います。

 

スウェーデン北部 - Abiskoにて

 

極東ロシア - Zeyaにて

 

 

また、一緒に山に行きましょう。

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夏 - 横浜国大実習

からっと暑い8月上旬、横浜国大の学部2-3年生を対象に「生態学遠隔地フィールドワーク実習」を実施しました。

 

笹薮をかき分けながらのハイマツ調査、温暖化実験区や道路建設地の見学、エゾシカ-ライトセンサス体験、森林施業地の調査、調査したデータの解析など盛りだくさんの内容でしたが、みなさん積極的に参加してくれ、私たち研究林スタッフも色々と勉強になりました。

 

 

 

 

 

これを機会に、フィールドへ出て自然を研究するの好きになってくれれば。

 

また、道北へも来てくださいね。

 

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大雪山調査

2泊3日で、大雪山のヒサゴ沼周辺へ土壌調査へ行ってきました。

 

 

私は最近、気温上昇にともなう雪解け時期の急激な早まりが森林の土壌や樹木に及ぼす影響を調べています。今回は、大雪山を舞台に自然に存在する雪解け時期の違いと高山植物との関係を調べている北大の工藤岳さんの研究サイトへお邪魔させていただきました。

 

 

数十年間も観測を続けられてきたサイトでは、植物生態学以外にも様々な視点から調べられた知見が蓄積しており、もっぱら物質循環的視点から森林での雪解け研究を進めている自分には「なるほど、そういう事も調べたら面白いかもしれない」と新鮮なことが多かったです。

 

サイト歩いていて不思議に思った事を質問してもすぐに答えが返ってくる - 室内実験によるメカニズム解明ばかりではなく、自然界に存在するパターン(場所間で植物の形が違うなど)を見い出すことで、目に写っている自然のことを一つ深く理解することができる、その醍醐味を感じました。

 

 

調査中は、花真っ盛りのシーズンで、登山客も沢山いました。まさか、ワンゲルの強化合宿で泊まったヒサゴ沼へ、研究のため来るとは。少しずつではありますが、大雪山の土の中のことを明らかにしていけたらと思います。工藤研のみなさん、お世話になりました。

 

沼のほとりのベースキャンプ

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窒素研究に関する国際トレーニングコース

 

洗濯機をフル回転させて、たまりにたまった洗濯物達を片付ける雨の休日。長らく留守にした部屋にどういう訳かたまった埃を掃除して、ようやく少し振り返る時間ができた。何もしてないのに、放っておくと埃ばかりはたまっていくのはなぜなのか、いつも不思議に思う。

 

随分ご無沙汰しておりました。前回更新した5月上旬からあまりに色々な事があった2ヶ月。

 

雪解け後の調査や、沢山のお客さん、新しいプロジェクト、そして市民向け講座.....

1つずつ報告するとなると、また筆が重くなってしまうので、まずは直近のイベントの報告から。

 

*************************************

 

6/15〜24まで国際長期生態学研究(ILTER)に関する研究グループの中でも特に窒素に関して取り組むグループのトレーニングコースへ参加してきた。今回は北大が会場なので、私はローカルComitteeとしてお手伝い。

 

コースには10カ国から学生および講師があつまった。前半は、札幌にてメタ解析、時系列データ解析について最新の手法を学んだ。

やりたいと思ってはいつつも敷居が高かった解析...本やHPではイマイチわからなかったところを聞く事ができ、具体的に手を出すきっかけにしたい。また、様々な形の窒素の同位体に関する話題についても聞く事ができ、機会があれば自分の研究にも取り入れたいと思った。

 

 

後半は北大雨龍研究林へ移動。窒素に関するフィールドワークの仕方を学ぶとともに、グループごとに実際にデータを取って解析•発表までを行う。1つの班が土壌中のミミズと温室効果ガスであるN2O放出量との関係に興味を持ってくれ、昨年購入したミミズ電気ショッカーを駆使したりしながら一緒にプロジェクトを進めた。

 

 

 

 

短い期間ながらも笹薮をかき分けながら得たデータは、はっきりとしたパターンを示していて、今後、具体的にプロジェクトに発展させるのも面白いと思う。

 

色々な国からきた分野の人と山に入ると、みんなが気にするところが違って面白い。例えばサンプリングをする際にも、微地形、方位、植生、時間....気にするところはいっぱいある。測定の待ち時間には、各地の研究事情について話したりもできて、これまでとは違って見える国が多かった(テキーラの国メキシコにトウヒがあるなんて!)。こちらもホスト役として北海道の森について折に触れて伝えたが、質問攻めにあいながらまだまだ知らない事が多い事を実感した。少しずつ少しずつレベルアップ。

 

コースには2年前にボストンでお世話になったPamela Templerさんも来てくれ、合間合間で共同研究の話しも進める事ができた。こちら今後の展開にも期待。

 

 

全体を通じて、これまでも自分は窒素を指標として土壌生物と植物との関係を調べてはいたけれど、如何に自分が表面的なパラメータのみを扱っていたことを認識した。と共に、どの程度まで深く、パラメータや手法にこだわっていくべきかなど改めて考えることが多かった。

 

世界各国のモチベーションの高い学生たちと、トコトン学んで飲み語らう日々。

サイエンスって良いな、と改めて思う2週間であった。

 

ここで得たつながりを大切に。

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調査の春

雪が解け、天塩川沿いのヤナギや山中のケヤマハンノキが芽吹き始めました。
樹木を扱う学生は早くも調査が本格的に開始です。



人事を尽くした雪解け操作の影響が出ているか、不安と楽しみが入り交じっています。
いよいよ忙しくなります。


 
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北海道は音威子府村を拠点に森林の研究をしている小林真があちこち歩き回って考えたこと・見たものを紹介するページです。 Keyword: 樹木、土壌、土壌動物、北方林、ツンドラ、バオバブ、登山
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